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【マスコミ掲載】チベット仏教の歴史とダライ・ラマ制度

宗教新聞の令和6年4月10日号に、セミナー「チベット仏教の歴史とダライ・ラマ制度」の様子が掲載されました。

同セミナーは、アジア仏教徒倶楽部東京の主催で、当寺住職が理事長を務める世界連邦日本仏教徒協議会が共催いたしました。

「水谷栄寛 挨拶文」

世界の各宗教はそれぞれの時代と地域において人類の発展と平和の為に多大な貢献をしてきました。

特に仏教は、始生聖地のインドから、西はアフガニスタン、北はチベットや中央アジア、東は中国や日本に到りました。

南においてはインドネシアまで広がり、アジアの古代文明の柱となってきました。

仏教は侵略や強要で広がった宗教ではなく、各国が、自ら受け入れるべく、遠方にまで出向いた歴史があり、アジアの多くの文化の根底に潜在しています。

しかし近年、宗教をアヘンと言い続ける共産主義の下で様々な束縛や弾圧を受けています。

特に中華人民共和国(中国)においては、昨年9月以降は仏教のみならず、あらゆる宗教施設において共産党委員の管理が強化され、愛国教育の押し付けが徹底している様です。


北京政府はダライ・ラマ法王を頂点とする転生制度にまで介入しています。ギェンツェン・ノルブ氏(対立パンチェン・ラマ11世)を押し立てたのに引き続き、ダライ・ラマ法王14世の後継者にまで干渉しようとしています。

これに対し米国議会やヨーロッパ議会などからは、チベット仏教固有の制度であるので”いかなる国も団体もこれに干渉すべきではない”という決議がなされています。


私は、昨年、弘法大師ご誕生1250年の記念事業として、西安の青龍寺に、お大師様・恵果阿闍梨様の尊像を安置し、以降毎年、現地にて法要を執行することを青龍寺住職(寛旭僧正)にご相談した処、快く許可を頂きました。

しかし、安置する段になり、宗教省の役人の反対により計画は中止となりました。

宗教活動の中心は住職で有り、境内の全ての権限は住職に有りますが、中国では宗教の自由は存在しません。


我が日本において、世界各国の仏教徒のみならず宗教間の対話と理解を促進してきた世界連邦日本仏教徒協議会は、過去3回、ダライ・ラマ14世の訪日の招聘者となり、親交を深めてきました。他の有志仏教者と共に、欧米の決議を支持し、チベット仏教者たちの権利を支持する立場をとっております。


ノーベル平和賞を受賞したダライ・ラマ法王は平和主義者であり、常に「問題は対立や武力ではなく対話を通して解決すべきである」と唱えています。

北京政府はダライ・ラマ法王の言葉に耳を貸し、真のアジアの平和と安定に貢献すべきではないでしょうか。

又、その為には、我々もダライ・ラマ制度を正しく理解する必要が有ると考え、今日、ここに勉強会を主催しました。

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