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手放せば、手にはいる、ということ
- 真照寺 公式
- 11月19日
- 読了時間: 1分

禅語に「放てば手に満てり」という言葉があります。
人は無意識のうちに何かを”手に入れよう”と行動してしまいます。
握ったものは放さないぞ、もっともっといっぱい手に入れて、懐を”何か”で一杯にするんだ、と。
でも、手は、その手の分しか握れません。そもそも、手を握っていたら、モノは掴めないのです。
富士山で行をなさっている方から伺いました。
高地で行をすると、高山病になる方があります。
その時、酸素が足りないので、みなさん、吸おう吸おうとされる。
でも、もう精一杯吸っているので、それ以上空気が吸えず、苦しまれる。
なので、その方々はそんな時「息を吐き切りなさい」と教えるのだそうです。
息を吸おうとすれば苦しいまま、でも、逆に息を吐くことに専念すると、吐いた分だけ、自然に新しい空気が入ってきて、やがて楽になると言います。
無意識でいると、私たちは「手に入れよう」「吸い込もう」としてしまうのです。
ですので、意識して、「手放そう」「吐き切ろう」としなければならないのです。
新しいものを手に入れるために、手放す時間、吐き切る時間を作ることを、意識しましょう。







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