検索
苦しさから助かる ということ
- 真照寺 公式
- 11月1日
- 読了時間: 1分
更新日:11月17日

苦しさは、自分に何かが降りかかってきた時に起こります。
自分が傷つけられた、自分が損をした、自分の悪口を言われた。
そんな時に苦しくなります。
その時、「自分」を守ろうとすると、余計に苦しくなります。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をご存知でしょうか。
罪人のカンダタが地獄から逃れるための糸を登っている時、他の亡者もその糸に取り縋ってきます。
カンダタは、叫びます。
「こら、罪人ども。この蜘蛛の糸は己おれのものだぞ。お前たちは一体誰に尋きいて、のぼって来た。下りろ。下りろ」
その瞬間、蜘蛛の糸は、カンダタのぶら下がっているところからぷつりと切れてしまいます。
それは、カンダタが、苦しみ(地獄)から逃れようと、自分のことだけを考えて、自分だけが助かろうとしたために、かえって、助かる方法を失ってしまったのだと思います。
この時、カンダタが、他の罪人たちと一緒に苦しみから逃れようとしたら、どうなっていたのでしょう?
我々は、苦しい時ほど、自分第一とせずに、みんなと共に助かる道を探す覚悟を持つ、自分を手放す、それが大事なのではないでしょうか。







コメント